コラム

“大人になる”ということ。

雨がなぜ斜めに降るか知ってますか?

僕これ昔わからなくって。
水を垂らしたら垂直に落ちるのに、なんで雨は斜めなんだろう?と。

まあ、皆さんはもうおわかりだと思いますが。
”風”があるからですよね。

こんなに簡単なことなんだけど、
小さい頃のぼくは、目に見えないものに気付いていなかったんですね。


『大人になる』とは、「目に見えないものが見えるようになること」だと僕は思っています。

”目に見えないもの”とは、少し先の未来だったり、人の気持ちだったり。

人の気持ちは分かりやすいと思うんですけど、
少し先の未来ってゆうのは、例えば、
僕が初めて「自分大人になったなー。」って思った記憶は、小学生の頃で、水たまりを避けるようになった時なんです。

これって、水たまりに入ったら靴が濡れる。という未来が見えたから避けるようになったわけですよね。
こんな、これをしたらこうなるなーなんてことがわかるようになるのも、大人になったってことだと思うんです。

まあ簡単にいうと”想像力”ですよね。



さて、なぜこんなことを語り出したのかというと、
”大人の楽しみ方”ってあるじゃないですか。

雑誌でやたらと目にする言葉じゃないですか。
でもよくわかんなくないですか?
なんとなーくこんなことが大人の楽しみ方なんだろうなーとは思うんだけど、明確に定義できないというか。

ので、僕が決めました。発表します。
大人の楽しみ方とは、『目に見えないものを想像すること』です。
どどん。

例えば、KAN,MAのコーヒーは毎月産地が変わるんです。
ブラジルだったり、インドネシアだったり。今月はコロンビアです。

お客さんの前でコーヒーを淹れていると、
「目の前で淹れてもらえると美味しくなるわ〜。」と言われるのだけど、
ぼくがあなたの前でコーヒーを淹れるこのたった数分間というのは、
コーヒーがあなたの目の前に出てくるまでの過程における最後の最後の、ほんの1ミリ程度の工程なんです。
コロンビアで丁寧に栽培されて、収穫して、品質を落とさないように保存して、輸送して、それを職人の感覚で焙煎する。
めちゃくちゃたくさんの人の手が加わっていて、長い時間をかけてやってきたものが、今あなたの目の前にあるコーヒーなんです。

そんなことを想像してみたらどうでしょう。
たった1杯のコーヒーがものすごくありがたいものに感じませんか?
より美味しくなると思いませんか?

これが”大人の楽しみ方”だと思うんです。
どうでしょう。KAN,MAでも、こんな楽しみ方。

なんかかっこよくない?