“好き”という気持ちは、双方向性のあるものです。
ぼく、学生の頃、仲のいい友達がいたんです。
ソイツ、めちゃくちゃ人に好かれてる人間で、
先輩には可愛がられるし、
同い年には好かれてるし、
後輩には慕われている。
なんでだろうって考えたことがあって。
なんでこいつこんなに好かれてるんだろうって。
人間的に魅力的だからとか、優しいからとか、いろいろ考えたんだけど、どれもしっくりこなくて。
だってそんな人は他にもいるから。
で、ある時、これだ!って思ったんです。
“双方向”だったんです。
みんながソイツを好き。という一方通行のベクトルではなくて、
ソイツがみんなを好きだから、みんながソイツを好き。という、双方向のベクトルだったんです。
考えてみたら、あの人は自分のことを好きだろうなーって思う人は、自分が好きな人ばっかなんです。
さてつまり、
お客さんに好かれるお店になるには、
お客さんを好きにならなければいけないんです。
でも僕が、KAN,MAに来てくれるお客さん全員好きです!と言ったら、
これは嘘になります。
だって初対面の人をいきなり好きにならないでしょ。
知らない人だから。
むかつくお客さんだっています。態度の悪い人とか、イラッとすることもあります。
でも、知らない人でも、感じの悪い人でも、
その人を好きになる努力を僕はします。
“好きになる努力”とはどういうことかというと、
“知る”ということです。
例えば僕は、できる限りお客さんの顔を覚えるようにしているし、
会話をしたらその内容や、その人のパーソナルな部分も覚えるようにしている。
#今日の置き手紙 は、お客さんのことを知るための施策でもある。
これらは、ただ、これがいい接客だから。という理由ではない。
最終的には、ファンになってもらうため、お店を好きになってもらうため。ということに繋がるのだけど、
そーゆうわけでもなく、それよりもまず、
“僕がみなさんのことを好きにならなければいけない”から、
そうしています。
商売って、人間関係なんです。
ただ、いいお店でしょー!美味しいでしょー!
好きになってー!では、ファンになってはくれません。
来てくれたお客さんに好きになってもらうこと。よりもまず、
来てくれたお客さんを好きになること。が先なんです。
そんなことをこれからも続けていきたいと思います。
そんなことを思った、本日の営業終わりでした。