『幸せ』とは、”手に入れる物”ではなくて”感じるもの”である。
というのが僕の持論で、つまり幸せを掴もうとか、手に入れようとするよりも、”幸せと感じる回数を増やす”ことをした方がいいと僕は思っている。
なので僕はいかに皆さんがKAN,MAで幸せを感じてもらえるかをずっと考えていて、今日はその方法を皆さんにも伝えたいと思う。
と、なんだか偉そうな導入で語り出したわけだけれども、
KAN,MAで皆さんが感じる幸せの要因のほとんどは「一緒に来た人」とか、「自分の過ごし方」によるもので、僕らにできることなんてほとんどない。
しかも僕らは皆さんの素性も性格も知らないわけで、そんな皆さんが幸せと感じることをピンポイントで提供するなんて、無理な話です。
では幸せを感じてもらえるお店にするためにはどうすればいいのかと言うと、”幸せと感じてもらえる確率を高めること”が大事なんじゃないかと思う。
僕はKAN,MAで働きながらずっと、”幸せを感じてもらう作業”ではなく、”幸せと感じてもらう確率を高める作業”をしてきた。
具体的にどんなことかというと、
まず、幸せを感じる時ってどんな時だろう?と考える。
恋人と一緒にいる時、お風呂に入った時、美味しいご飯を食べている時。
例えばこんなことだけど、
なんとなーく共通しているのは『時間の流れがゆっくりである時』なんじゃないかと思う。
恋人と過ごすディズニーランドはすごく楽しいけど、幸せを感じるのはアトラクションに乗っている時ではなくて、ちょっと休憩してる時とか、帰り道とか、楽しかった1日を思い出している時とか。そんな時間。
お風呂もご飯も、バタバタしていたら幸せを感じることはできない。
つまり、幸せを感じてもらうには、時間の流れをゆっくりにすることが必要なのではないかと思う。
具体的にKAN,MAがやっているのは、
「お好きな席へどうぞ。」と言ってお客さんに席を選んでもらう時間を作ったり、
すぐに溶ける砂糖ではなくてゆっくり溶けるザラメを置いていたり、
ごくごく飲めるストローではなくてちびちび飲める細いストローを使っていたり。まあ結構色々やってます。
めんどくさかったり、煩わしいと感じる人もいるかもしれないけど、
これらの小さな時間の積み重ねで、相対的にKAN,MAで過ごす時間をゆっくりなものにしている。
これにより、KAN,MAで幸せを感じる確率を高めようという魂胆です。
で、なぜこれを皆さんに伝えたのかというとね、
やっぱり僕らができることには限界があるんですよ。
皆さんにも積極的に幸せを感じにきてほしい。
そしたらKAN,MAはさらにいいお店になると思うんです。
だから皆さんも、
KAN,MAで過ごす時間をあえてゆっくりにしてみてください。
コーヒーに入れたミルクが浮遊する模様を眺めてみたりね。